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芥川賞 1 春の庭 [小説]



 文藝春秋2014年9月号に第151回の芥川賞が掲載された。今回は文學界6月号に発表された柴崎友香さんの「春の庭」で、現在の世相を反映し、スマートフォンが登場する。世相を反映した芥川賞作品としては1976年第75回の村上龍氏の「限りなく透明に近いブルー」を思い出してしまう。最初に読んだ時には、福生を中心にした自由に生きる若者を描いているのだろうとの感覚しかなかったのだが、再度読み直してみると、ぐいぐい人を引き付けながら、一瞬静寂があるような変わった感覚をもった。私より前の世代では1955年第34回の石原慎太郎氏の「太陽の季節」となるのだろうか。





 話が過去にずれないよう今回の受賞作に戻そう。「春の庭」では、「・・スマートフォンの地図アプリで計測した上、・・」「・・スマートフォンで「つぼ」「虫」「巣」などと入力して検索してみると・・」「・・スマートフォンでニュースサイトを見ていて・・」「・・賃貸情報サイトで部屋を検索した。・・」のようにスマートフォンを自由に操る姿が描かれている。ガラケーを使用する私にとっては、ほとんど縁がないが、連絡や調べ物などを簡単に行える便利な代物のようだ。





 スマートフォンとは、携帯電話と携帯情報端末(PDA)とを合わせた造語で、「賢い携帯電話」を意味するようだ。なるほどと納得してしまう。この作品でも自由に操る若者の姿が描かれているが、ウイキペディアによれば、1996年にノキアが発表した製品が現在に繋がっているようだが、まだスマートフォンとの言葉はなかったとのこと。平成25年版情報通信白書による平成24年度末の、スマートフォンを含む携帯電話とPHS世帯普及率は94.5%で、そのうちスマートフォンが49.5%で携帯の約半数がスマートフォンになっている。固定電話は79.3%で普及率が年々低下している。





また、スマートフォンの名称がどうなっているのか、日本の商標登録を調べてみた。スマートフォンに関する出版物や印刷物やそれらの提供を目的にしてスマートフォンと読める図形商標が2010年に登録番号第5339935号で登録されている。似たものとしては、メガホンに関して「スマートホーン」が標準文字で2010年に第5358145号で商標登録されている。さすがに携帯電話の用途に「スマートフォン」自体は商標登録されていない。





今や便利な代物として必要不可欠となりつつあるスマートフォンだが、推理小説での事件の核心部分や謎ときなど、いろんな小説の世界でも浸透してほしい。小説の重要アイテムとして益々使用されていくのを楽しみにしたい。




タグ:芥川賞
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